LANケーブルは100mしか繋がない

OSとかIoTとかRubyとかPythonのゆとり系音楽プログラマー

Ubuntu18.04LTSは史上最悪の改悪になるかもしれない話 

はい、釣りタイトルです。

はじめに自分はあくまで生粋のUbuntu(≒Unity)のファンであることを断っておきます。

Ubuntuを常用するようになってから3年以上経った先日、
Canonicalからデスクトップ環境がUnityからGNOMEに変更になるアナウンスがあり、
未だに立ち直れていないので気持ちの整理をするためにも、
感じていることを書き連ねます。

これは失恋に近しい感情だった。

まずは自分とUbuntuとの出会いから振り返ってみよう。。。

Ubuntuとの出会い

それはシステム会社に入社して1年近く経った頃だった。

会社の慣習で業務ではWindowsを使うことが多かった。
それでも時々CentOSOpenSuseなどのGUI版を扱うことがあったが、
正直苦手意識を感じていた。

パーミッションの概念や馴染みのないディレクトリ構造なども原因の一つだが、
今思うと緑や青のインターフェイスに冷たさを感じていたのも大きかった。

世の中ではWindowsXPのサポート終了を受けて、
OS難民(笑)がUbuntuを使い始めるという流れが若干あり、
Windows7を使っていたが試しに使ってみたのだった。

オレンジとムラサキのUIに衝撃を受けたのを今でも鮮明に覚えています

↓先に軽く自分のデスクトップ晒しておきますね。 f:id:swan_match:20170929003550p:plain

↓動画でも(若干Vim要素強いですが。。。)


Ubuntu 16.04 with compiz terminator cairo-dock live wallpaper and conky

Unityの素晴らしい点をあげてみる

まず、Ubuntu(≒Unity)のなにが自分を虜にしたのか整理してみます。

MS系OSからの脱却を決めた要因はcompiz、cairo-dock、conkyなどの
自由度の高いUIの存在も大きかったが、
「Unity」という点に関して言えば以下の2点だ。

LIM(Locally Integrated Menus)

おそらく世界唯一のUIである。

筆者もGNOMEやMATEでどうにかならないかと情報を漁っているうちに、
初めてLIMという名前がついていることを知った。

簡単に説明すると、
アプリケーションメニューは基本的に非表示で、
ウインドウのタイトルバーにマウスが乗ったときのみ、
タイトルバーがメニューバーになるというもの。

MATEのファイルマネージャー

f:id:swan_match:20170929013816p:plain

Ubuntuのファイルマネージャー(nemoに変更)

↓アプリケーションメニューは非表示 f:id:swan_match:20170929004148p:plain

↓マウスオーバーでタイトルバーがメニューバーに変化 f:id:swan_match:20170929003819p:plain

// デフォルトではパネルにアプリケーションメニューを表示する機能だが、
// マウスの移動が大きくなるので、筆者を含め、
// 多くの利用者はウィンドウメニューに表示するようにしているだろう。

つまりアプリケーションメニューがないことにより、
アプリケーションが使える領域は一行分増えるわけだ。

たかが一行分だが、日に何時間もコンピュータをいじっている
我々プログラマーには大きな違いであることは言うまでもない。

普段firefoxを使っている筆者は、
LIMによる更なるメリットがある。

mozillaもアプリケーションメニューが常時表示されていることは無駄だと考えているらしく、
他のデスクトップ環境におけるfirefoxについても
アプリケーションメニューは基本的に非表示で、
ユーザがAltキーを押したときだけ現れるのだ。

MATEのfirefox

↓アプリケーションメニューは基本的に非表示 f:id:swan_match:20170929005845p:plain

↓Altキー押下で現れる f:id:swan_match:20170929010027p:plain

ただしこれはこれで若干ユーザービリティが低い。

なぜなら、IDEやterminalやテキストエディタとは違い、
ブラウザは基本マウスで操作するから、
キーボード操作はむしろ邪魔なのだ。

その点、UbuntuFirefoxを使えば、
いちいちAltキーを押さなくても、
タイトル領域にホバーするだけで
アプリケーションメニューにアクセスできるのだ。

Unityのfirefox

↓アプリケーションメニューは基本的に非表示 f:id:swan_match:20170929010646p:plain

↓マウスオーバーで現れる f:id:swan_match:20170929010427p:plain

Firefox以外のアプリケーションについても
最大化したときにLIMはさらなる効果を発揮する!

なんとウィンドウを最大化するとパネルとタイトルバーが融合するのだ!

テキストエディタなども最大化したしたとき、
他のOSと比べて2行分使える使える領域が広いことになる!!

MATEのGedit

↓画面上部にタイトルバー、その下にアプリケーションメニュー
画面下部にパネル(パネルの位置は変更及び自動で隠すことが可能。) f:id:swan_match:20170929010831p:plain

UnityのGedit

↓パネル、タイトルバー、アプリケーションメニューが一行に統合! f:id:swan_match:20170929010937p:plain

またしても「たかが2行…」という声が聞こえてきそうだが、
これはアプリケーションが画面全体を使えることを意味する!

フルスクリーンモードに限りなく近いのだ!!

一度使ってみれば開放感を感じて頂けることだろう。

強いてデメリットを上げるなら、
LIMのために閉じるボタンなどがウィンドウ上に配置せざるを得なくなったことだろうか。

Macはともかく、Windowsからの移住者には違和感を与えたに違いない。

// ちなみにむりやりボタンを左にすることもできなくはないのだが、
// 失うものが多すぎるのでここで紹介はしない。

画面左に配置されたランチャー

Unityが不人気である一つの理由であったらしい。
(16.04から画面下に配置することが可能になった)

これもWindowsやその他のOSで、
タスクバーを画面下に配置しているユーザが多いことに起因していると思う。

ただし、筆者はWindows時代からもともと画面左にタスクバーを移動していた。

これはなるべくマウス操作を少なくするためだ。

windowsのデスクトップは基本的に左上からファイルが配置される。

アプリケーションメニューも左上。

となると、画面下にタスクバーを置くより、
左においたほうがマウスの移動量が少なくて済むのだ。

上部に置いてもいいのだが、
左に置いたほうがたくさんのウィンドウを開いたときに縮小されなくて便利なのだ。

ただし、Ubuntuにおいては必ずしも左上に重要なUIが来るわけではないことに途中で気付き、
Unityのランチャーは隠しっぱなしにして、CairoDockを画面下部に設置して利用している。

なぜGNOMEなのか

私もプログラマであるから、独自のデスクトップ環境を
開発、維持していくのが大変なのは容易に想像がつく。

UnityがEnd of lifeを迎えるのは仕方なかったとしよう。

それでも自分がどうしても納得行かないのは、
Unityの後釜にGNOMEが居座ることである。

確かに一般的にはUnityは不人気と言われているが、
それでもGnomeに戻ったユーザーなんて聞いたことが無い!

そういったユーザーはまずLinuxMintに避難したと思う。

もしかしたらCanonicalはその他の公式フレーバーが不人気だったことを考慮して、
Gnomeに戻ることを選択したのかもしれないが、
例えばMateを使いたいユーザはLinuxMintを使うから、
Ubuntu Mateを使うやつはまずいないのだ。

筆者は声を大きく言いたい。

GNOME、おまえではない!

2018年問題をどう乗り越えるか

まさかこれだけ愛していたUbuntu(≒Unity)が、
まさかUbuntu(≒canonical)からサポートされなくなるとは思わなかった。

完全にOS難民だ。。。

なぜなら筆者の知る限り、Unityが使える他のOSなどないからだ。

この2018年問題をどう乗り越えるか。

まだ、明確な答えを見いだせてはいないが、
今現在はMint MATEを使うことを検討している。

// Cinnamonではない理由としてはCompizが使えないからだ。 swan-match.hatenablog.com

できれば18.04リリースまでに
GNOMEでもMATEでも前述のLIMが使えるようになることを切に祈っている。

言いたいこと

前置きが長くなったが、言いたいことはよく言われているこれに尽きる。

いいものにはお金を払おう!

Unityがデフォルトデスクトップ観葉から外れたのは、
何はともあれCanonicalの体力(≒資金)不足であると思う。

自分が失くなって欲しくない無料のソフトウェアには、
何らかの形で寄付をしよう。
もちろん金額は少額でいい。

筆者もCanonicalStoreからTシャツやステッカーなど
ちょこちょこ購入していたが、足りなかったようだ。
(イギリスから送られてくるので送料のほうが高く付くのだが←) f:id:swan_match:20170929014747j:plain

shop.canonical.com